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人はなぜ勉強するのか? (15)

 

自分で考えた幸せを実現させるために 


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前回の人はなぜ勉強するのか?(14)では、「希望の進路・就職を達成するため、夢を叶えるため」に勉強をするというのは、あくまで生徒が納得した上での発言なら良いですが、保護者発信だと問題があるというお話をしました。

 

「有名な大学に入ること、大企業に就職すること、裕福な暮らしをすること」

 

子どもたちにとって、これらがあまりピンとこないのです。本当にそれが良いことなのか、幸せなことなのか、まだ判断することができないのです。

 

そして実は大人たちもそれが本当の幸せか断定できずにいるのではないでしょうか。

 

有名な大学に入って失敗した人や倒産した大企業、裕福だけど不幸な人を見聞きしたことがあるからです。

 

子どもたちも気づいています。

 

子どもたちにとって、幸せとは「お母さんと折り紙折った」とか「お父さんとキャッチボールした」とかなのです。

 

そんな子どもたちに「勉強すれば幸せになれる」と言って勉強させようとしても「???」となってしまうのは仕方のないことですね。

 

私はなぜ勉強するのか悩んでいる生徒、主に高校生には、まずこう言います。

 

「自分にとって何が幸せか考えてみよう」

 

お金持ちになることが幸せだと思うならそれでもいいですし、お金はちょっとでいいので、自分の趣味に時間をたっぷり使える人生を歩みたいというならそれでもいいです。

 

大自然の中で生きたいとか、逆に大都会で生活したいとかでもいいです。自分の親の面倒を見たいから地元にいたいとか、逆に今いる場所から一刻も早く出たいとかでもいいです。

 

百人百通りの幸せの在り方があっていいわけです。

 

まずそれぞれ自分にとって何が幸せか考えてもらう、それからその幸せを成し遂げるために何が必要か考えてみる。

 

きっと、どんな幸せのカタチを考えたとしても、それを達成するためには何かしらの勉強をしなければならないことに気づくと思います。そして、そのときは本当に納得して勉強できるのではないでしょうか。

 

そこに人はなぜ勉強するのかという理由がみつかると私は信じています。


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