勉強したくてもさせてもらえない人について考える マララさんの話
「人はなぜ勉強するのか?」ということを考えるにあたって、勉強したくても勉強させてもらえない人々のことを考えてみましょう。
マララ・ユスフザイさんを知っていますか。
パキスタン出身で、女性の権利、教育の必要性、平和を訴える活動をしている女性です。15歳の時、学校帰りに、女性の教育に反対する武装勢力に銃撃されるも、暴力に屈せず教育の必要性を訴え、2014年に史上最年少(17歳)でノーベル平和賞を受賞したことでも知られています。
「女性だから」という理由だけで、学校に行く必要はないと教育の機会を奪われ、それに抗議すると武装勢力に銃撃されるという世界が実際にあるのです。
つまり、勉強したくても怖くて勉強できない人がいるということです。
他にも、貧しさから学校へ行かずに働かなくてはならない子どもたちもいます。
私たちが普段使っているトイレは、水を流すボタンを押す(もしくはレバーを操作する)と6~8リットルの水が流れるそうです。
水道が発達していないアジアやアフリカの一部の国では、私たちが簡単に流している一回分の水の量を水源から家に運ぶのに何時間もかけて歩き、そのせいで学校に行けない子どもたちも多くいるのです。
そのことを思うと、私は何時間もかけて歩いて水を確保せずにボタン一つで済ませられる分だけ、勉強したり仕事したり、何かを成し遂げなければ申し訳が立たないと思うのです。
こうして、勉強したくても勉強させてもらえない人々について考えてみると「人はなぜ勉強するのか?」ということを考えること自体が幸せなことではないかと思います。
勉強したくても勉強させてもらえない人々は、「なぜ」と考えることすらできないのです。そもそも勉強することができないのですから。
私たちは、教育の機会に恵まれ、ボタン一つで水の流れるトイレを持ち、幸せな環境に生きています。
このことを当たり前と思わず、こんな環境を与えてくれた先人に感謝して、勉強していきたいと思います。
最後に、マララさんが2013年に国連で行ったスピーチの最後の部分を。
One
child, one teacher, one book and one pen can change the world.(1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペンが、世界を変えることができるのです。)
Education
is the only solution.(教育が唯一の解決策です。)