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人はなぜ勉強するのか?(59)

  

『風と共に去りぬ』①  HBO Max配信中止のニュースにふれて



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皆さんは、『風と共に去りぬ』を知っていますか?

 

風と共に去りぬ』は、世界的な大ベストセラーになったマーガレット・ミッチェルの同名小説を原作に1939年にアメリカで公開された映画です。この映画の舞台は南北戦争時代のアメリカ南部ジョージア州です。

 

邦題は風と共に去りぬ』ですが、原題は『Gone with the Wind』といいます。

 

何が「風と共に去った」のかは、映画の冒頭にその答えがあります。

 

There was a land of Cavaliers and Cotton Fields called the Old South.
Here in this pretty world, Gallantry took its last bow.
Here was the last ever to be seen of Knights and their Ladies Fair, of Master and of Slave.
Look for it only in books, for it is no more than a dream remembered,
a Civilization gone with the wind...

 

人は"古きよき南部(オールド・サウス)"と呼んだ

その美しい世界に

かつて生きた ―

雄々しい男たち

あでやかな女たち

そして奴隷を従えた支配者たちも ―

今では すべて夢…

人の心にのみ残る

風と共に去った時代である

 

日本語訳は映画の字幕をそのまま書きました。いくつも気になる点はありますが、今回はそこを話題にするつもりはないのであしからず。

 

「風と共に去った」のは、a Civilization(文化、文明)です。当時絶頂にあったアメリカ南部白人の貴族文化です。そして、それは奴隷制のもとに成り立っていました。

 

そのアメリカ南部白人の貴族文化は、南北戦争中に出されたリンカーン大統領の奴隷解放宣言や奴隷制を支持する南部の南北戦争敗北で消え去ったというのです。まさに南北戦争は「風」でした。

 

なぜ風と共に去りぬの話をするのかと言いますと、アメリカのストリーミングサービス「HBO Max」がこの映画の配信中止を決めたというニュースがあったからです。実はこのニュースは、611日には出ていて、いつかこの話をしようと思いながら半年近く経ってしまったのです。

 

しかし、Its  never too late to start.  何事も始めるのに遅すぎるということはありません。(つづく)


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