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人はなぜ勉強するのか?(78)

 


予習の具体例①  英語・古典・理科・社会



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前回の人はなぜ勉強するのか?(77)では、勉強するにあたって、予習・復習が大事だと論語に書いてあるので、まず試してみようというお話をしました。


まず、事前に予習してみる。わからないところ、疑問点を明確にして授業に臨むためです。これだけで、授業中の集中力が大きく変わるのは当然でしょう。


授業中に疑問点が解消しない場合は、授業後に先生に質問するのが良いでしょう。


そして、学んだことは何度も復習する。


一つ一つ具体的に説明していきます。


まずは、予習についてです。科目によって予習の仕方が違います。当然、授業を行う先生によっても違います。基本的には先生の指示に従うのが良いでしょう。


英語や古典は、予習が宿題にされることが多いですね。教科書本文の和訳や現代語訳が予習になります。


わからない語句を辞書で調べて訳していく過程で、どうしてもうまく訳せない部分があると思います。


文法がわからないからなのか、語句の意味を取り違えているのか、何が問題で訳すことができないのか疑問を持つはずです。そうすると、授業中にこの問題を解消しようと、先生の話を集中して聞くようになるのです。


理科や社会の予習であれば、教科書を読む程度でも十分でしょう。予習で教科書を読むときは、何かを覚えようとか学ぼうとか思うと辛くなって続かないので、気楽に雑誌や漫画を読むくらいのつもりで読みましょう。


読み進めていくうちに疑問点が浮かんでくるはずです。


例えば、中学の歴史の教科書で、「アメリカは日本を開国させるために東インド艦隊司令官ペリーを派遣し、大統領の国書を日本政府に渡すことにした」という部分を読んだとしましょう。


ここで「この時のアメリカの大統領って誰だろう」と疑問に思いませんか。


中学レベルではテストで問われることはないでしょうから、そういう意味では知る必要はないかもしれません。


しかし、高校の日本史の教科書(山川の詳説日本史)には「アメリカ東インド艦隊司令官ペリーは、軍艦(「黒船」)4隻を率いて6月に浦賀沖に現れ、フィルモア大統領の国書を提出して日本の開国を求めた」とあります。


つまり、高校レベルでは知っておいて損はない知識なのです。私は不勉強で知りませんでした。しかも、よく調べてみると、このフィルモア大統領は私の母校であるニューヨーク州立大学バッファロー校の設立者の一人で、初代学長でもありました。


知らないことは恥ずかしいことですが、知ることは面白いことです。(つづく)



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