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人はなぜ勉強するのか? (12)

 

ダリルの手話&外国語を話すと世界が広がる

 

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前回の人はなぜ勉強するのか?(11)では、アメリカの海外ドラマ『ウォーキング・デッド』から、「学ぶことで人生の豊かさにつながる」と言うお話をしました。

 

その中で、あるグループに一人耳が聞こえず、話せないメンバーがいて、そのメンバーと他のメンバーは手話でコミュニケーションを取っているというお話をしました。

 

我らがダリルは、そのメンバーとコミュニケーションをとるためにひそかに手話の勉強をしています。後ろのポケットにAmerican sign language(アメリカの手話)の本が入っているのが見えるシーンがあります。

 

手話は英語でsign languageといいます。languageは「言語」という意味なので、やはり手話は立派な言語なのです。

 

ダリルとそのメンバーは筆談でコミュニケーションをとっています。しかし、それだけではお互いが少し離れたところにいるとコミュニケーションをとれません。それではこの世界では協力して生きていけません。ダリルにとって何よりこのメンバーを守りたいという意識が強いのでしょうか、ダリルは手話の勉強を始めるのです。

 

コミュニケーションを取れる人が増えるという意味では世界が広がったといえるでしょう。

 

言語は自分の世界を広げるために直接役に立たせられるものなので、非常にわかりやすいです。

 

アメリカの大学で勉強していると、必然的に他の国からの留学生と仲良くなります。同じ境遇で、英語がそれほど上手でない者同士、気軽に話ができるからです。

 

私は、そういう他の国から来た留学生と話をするとき、英語を学んで良かった、役に立ったと思いました。

 

私が日本語しか使わなかったら、その人たちとは永遠に会話できなかったからです。その人がどんな人なのか、何が好きなのか、何が嫌いなのか、どんな夢を持っているのか、何も知らずに過ごしていたことでしょう。

 

日本語しか使わなければ、日本語しか話せない人としかコミュニケーションを取れないのです。でも、英語を学んで、使えるようになれば、世界が一気に広がります。多くの人と会話することができるのです。

 

英語を勉強すれば、英語を母国語とする人たちだけではなく、人はなぜ勉強するのか?(6)で登場したフランス人のように英語を母国語としない人たちとも話せるようになります。

 

これほど素晴らしいことがあるでしょうか。世界への扉が一気に開かれた気がします。

 

人はなぜ勉強するのか?という問いに一つの答えは、「世界を広げるため」とも言えるのではないでしょうか。

 

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