共和党・民主党と「大きな政府」「小さな政府」
人はなぜ勉強するのか?(49)から人はなぜ勉強するのか?(51)までの過去3回にわたって、『鬼滅の刃』のセリフから「大きな政府」と「小さな政府」のお話をしてきました。
ついでと言ってはなんですが、アメリカの大統領選挙も11月に控えているこの時期にもう少しこのお話を引っ張りたいと思います。
前回の人はなぜ勉強するのか?(51)の中で、アメリカは「小さな政府」の代表だと紹介しました。
そのアメリカの中でも、もちろんいろいろな意見があります。アメリカは二大政党の国です。民主党と共和党です。
この11月にアメリカでは4年に1度の大統領選挙があります。現職の大統領で2期目を目指すトランプ氏は共和党の候補者で、前のオバマ政権下で副大統領であったバイデン氏が民主党の候補者です。
共和党(Republican
Party)は、農村部の保守層を支持基盤とする政党です。
一方、民主党(Democratic
Party)は、都市部に住むリベラル層、性的、宗教的、人種的マイノリティを支持基盤とする政党です。
トランプ氏とバイデン氏の大統領選挙報道でたびたび見かける、共和党と民主党のどちらが優勢かを示すアメリカの地図を見ると一目瞭然ですが、現在ニューヨーク州やロサンゼルスのあるカリフォルニア州、シカゴのあるイリノイ州などの都市部では民主党優勢になっていて、農村部である中西部は圧倒的に共和党が優勢です。
政策的には、共和党は「小さな政府」の考え方を支持して、民主党は「大きな政府」の考え方を支持していると言われています。
共和党は猗窩座(あかざ)で、民主党は炭治郎です。
またこのようなことを言うと、民主党は良くて、共和党は悪いというレッテルを張ることになりかねませんが、ずっとこの「人はなぜ勉強するのか?」を読んでいただいている皆さんはそのような画一的な見方をする人はいないと信じています。
猗窩座は、トランプ氏同様、口が悪いというか言い方が過激なだけです。そういう考え方もあると広い心で受け止めていくのが、良識ある人間として必要な素養です。
それにしても日本のメディアでは、トランプ氏を明らかに嫌っている報道が目立ちます。
そもそも4年前の大統領選挙でそのトランプ氏を大統領に選んだのは良識あるアメリカの国民で、選挙という正当な手続きで選ばれた以上、尊重しなければなりません。民主主義を否定することになります。
同時に権力者に対して、批判的な目で見て、正当な方法で抗議し、より良い社会を作るために積極的に行動していくこともまた良識ある人間として必要なことです。
そのためにもたくさん勉強して、事実を学び、間違っていることにはきちんと間違っていると言えるようになりたいものです。