どの道に進んでも勉強は必要
前回の人はなぜ勉強するのか?(70)では、勉強が将来的にいつ必要になるかわからないので勉強しようというお話と同時に、必要ではないかもしれないから勉強しないと考える人も、勉強の代わりに何かをしているはずで、それが人生にとって必要なことになるかもしれないというお話をしました。
確かに、勉強しないという決断をしたからこそ得られるものもあるかもしれないのです。
ゲームを一日に何時間もプレーしてプロのゲーマーになったり、スポーツに打ち込んでプロのスポーツ選手になったりする人もいます。
勉強の代わりにゲームやスポーツをしてその道のプロになれるなら、勉強しなくてもいいじゃないかと考える人もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。
どんな世界でもプロや一流の人は勉強しています。その世界で学ぶべきことは山のようにあるのです。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組を見れば、各分野のプロフェッショナルがどれほど勉強しているか、すぐわかります。
プロのゲーマーやe‐スポーツの選手などは、今や対戦相手が世界中の人に拡大しているので、対戦相手の研究や自分の技術向上のために勉強は欠かせないでしょう。
プロのスポーツ選手は、最新のトレーニング方法や栄養学、運動生理学などを勉強して、自らの練習に取り入れることでパフォーマンスの向上を目指しています。
そうです、勉強というのは学校で学ぶものだけではなく、学校では学べないものもあるのです。
それでは、自分にとって必要なものだけ学べばいいから、今学んでいる学校の勉強は関係なさそうなので勉強しなくていいと思う人もいるかもしれません。
私は、すべての勉強の基礎になるのが学校の勉強だと考えています。
学校の勉強が自分の将来に関係ないとか、何の役に立つのかわからないと言う人は、人はなぜ勉強するのか?(2)や人はなぜ勉強するのか?(3)の中で私が述べたように、学校で学んだことを役立たせようとしたかどうか自問自答するといいでしょう。
また、勉強する習慣や効率の良い勉強方法を学生時代に身につけていたかどうかというのは、結局のところその後の人生に大きく影響すると思います。
使い古された言葉ですが、人は一生学び続けます。料理を学んだり、スマホの使い方を学んだり、車の運転を学んだり。勉強と一口に言ってもいろいろな勉強があるものです。
そのいろいろな勉強の基礎が、学校で学んでいる勉強なのです。